第114回 日経平均年間値幅と季節需給!116回 株価急落!今後どうなる?

2021年05月02日

115回 実質金利を考える!ドル円・ゴールド相場


こんにちは。ケロルです。


前回は日経平均株価の年間値幅をもとに、今年の株価のシナリオを書きました。





今回は、ドル円・ゴールドについても少し考えていきたいです。



先に本日の要点:


1.ドル円が大きく動き要因は「米ドル要因」よりも「円要因」。「円のパワー」が不足しているため、アベノミクス初期のような大きな動きは期待できない。



2.ゴールドは米ドルの実質金利と引き続き高い相関。インフレ率よりも、実質金利を重視した投資を考えたい。長期積み立ては有効だが、途中テーパリング織り込む過程できつい場面がありそう。




景気循環は好況期。2017年に近い?


先週の株価分析では、今年の相場は2017年の好況期と似ているのではないか?と申し上げました。

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また、日経平均株価は通常年間で25%程度動くので、2021年は7000円くらいの値幅になると考えています。


もし年末にかけて秋以降に上昇する相場になった場合は、日経平均高値 34,000円くらいが見えてきます。




では、ドル円やゴールドの相場はどのようになっていくのか?を考えたいです。


前提として、現在は景気先行指数の循環が「好況期」になっています。


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2017年も、同様に2016年12月から好況期に入っており、似たような状況でした。


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まずはドル円です。


2013年以降週足で見ると、好況期に入ってからは大して上がっていません。


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景気が良い時は円安にもなりやすいが、基軸通貨のドルからユーロや新興国通貨への投資が増えるため、ドル安になりやすいという要因もあります。


ただそれ以上に、私は「日本円の要因」がドル円相場にとって最も重要だと考えています。


アベノミクス初期の2013年~2015年は「円安」の力=「期待インフレ率の上昇」によりドル円は大きく上昇しましたが・・・・


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上の図の通り、日本の期待インフレ率は0%~0.3%くらいで長期的に低迷しています。


ドル円というのは、歴史的に「米ドルの力」よりも「日本円の力」により強く影響されてきました。


円高のパワーも、円安のパワーも、ここ数年は小さいため、100~110円程度の狭い範囲での動きが継続しているわけです。


海外投資家も含め、アベノミクス初期の円安はとても強く記憶に残っています。


ただその記憶に引きずられてはいけません。


過去の推移を見てもわかる通り、日本円のパワーがないとドル円は大きく動かないため、あまり極端なことを言う人のことを聞かないほうが良いかもしれませんね。



一応、日米実質金利差とドル円の関係を確認しておきます。


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結構相関性が歴史的に高いのですが、最近は相関性が低下しています。


実質金利差の観点からは円高に振れてもおかしくないのに、それほど円高に行っていません。


やはり、「日本円のパワー」が円安・円高両方向に足りていないわけです。



では今後のドル円はどうなるのか?


まず重要な「円のパワー」については、大きく変わらない、つまりドル円も爆発的には上下しない、と考えています。


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数年単位の話をすると、日本は増税や高齢化による経済停滞によるデフレ圧力が強く、それに金融政策で対抗している構造です。


財政政策と金融政策が拮抗しているため、大きく期待インフレ率が変化する可能性は低いです。


したがってドル円は引き続き「円のパワー」不足です。


一方で、長期的には、円高に行きにくくなった気がしています。


残念ながら、日本経済は諸外国と比べ、相対的に緩やかな衰退傾向にあると思います。


日本円建ての大型ビジネス投資など、徐々に「日本国内のお金の使い道」がなくなってきているわけです。


そのため日本円の需要が相対的に減少していくことで、長期的には日本円はじりじりと弱くなっていくのだろうと考えています。



一方で米ドルの力ですが・・・


アメリカの経済指標は堅調ですね。消費は強く、消費者物価指数も+2.6%まで来ています。


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元FRB議長で、現在財務長官のジャネット・イエレン氏は、昨日「FEDは利上げをしないといけなくなるかもしれない。」と述べたことで、金利は一瞬上昇しました。


ただその後、予想対比大幅に雇用統計が悪い結果になったことを受け、金融緩和が継続する観測が強まり、株価は上昇、金利は低下しました。


確かに非農業部門雇用者数は+26.6万人と、予想の+97.8万人を大幅に下回る結果だったのですが・・・


景気が悪くて雇用が回復していないという事ではなく、パートタイマーが手厚い失業保険を受けられるので、復職を自ら拒んでいることが原因だという事です。
(モラルハザードですね。。)


いずれにせよ実態を見れば、アメリカは消費も急速に回復、消費者物価指数も上昇しており、マクロ環境の回復がかなり進んでいるという認識です。


FRBも今回の雇用統計は悲観的に捉えてはいないと思います。。。


一旦雇用統計を受けてテーパリングが遠のいたと考える参加者は多いと思うのですが、近いうちに、またテーパリング観測が強まる場面があるのではないか?と私は考えています。




アメリカの実質金利を見ると、まだテーパリングは本格的に織り込んでいないですね・・・


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2013年にテーパリングの議論をし始めたときは、実質金利が+2.0%近く一気に上昇しましたが、今回は穏やかな動きになっています。


名目金利が挙げどまっていることに加え、期待インフレ率も上昇していることもあるでしょう。


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ただし、上記でも述べた通り、近いうちにテーパリング議論が再燃する展開が予想されます。


アメリカの金融政策というのは、「実質金利」を意識して行われますので、今後はやはり景気回復とともに実質金利の上昇方向に警戒をしたほうが良いというのが私の考えです。


そのため、ドル円の金利差要因では、やはり円高に振れにくい環境がしばらく続きそうです。



次にゴールドです。


ゴールドは雇用統計下振れを受けて大きく反発しました。


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調整期間が長かったので、買いポジションが軽くなっていたという要因もありそうですね。


今後の動向ですが・・・ゴールドがアメリカの実質金利(上下反転)と相関して動いていることに注目すべきです。


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上記のドル円のところで申し上げた通り、アメリカの実質金利は、やはりこれ以上現在の低水準を続けることが難しくなってくると考えています。


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そうなると、ゴールドは2013年ほどではないにせよ、危ない場面があるのではないか?と考えています。


しばらくは戻りを試す場面が続くかもしれませんが、現在は私も、上昇する場面で買い玉を少し利益確定してポジションを軽くしようとしています。


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とはいえ、長期での積み立ては一定の資産分散効果が期待できるので、大きく下がる場面では少しずつポジションを復元するつもりです。


なお、「ここからインフレが加速するためゴールドが異次元上昇する!」というポジショントークをされる方が非常に多いのですが・・・・


私は異次元上昇の可能性はあまり高くないと考えています。


インフレが加速すれば、債券が売られて名目金利も大きく上昇します。


「名目金利」ー「インフレ率」=「実質金利」ですから、インフレが加速したからと言って、名目金利が上がってしまえば、実質金利は下がらないわけです。


むしろ、インフレ率が上昇する場面ではFRBもマネタリーベースを引き締め方向に動かすため、ゴールドには不利に働きやすいです。


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とはいえ、長期的に見れば、今後もマネタリーベースはリーマンショック前よりはかなり速いペースで増えていくのは間違いないため、


長期のゴールド保有は「一定の分がある」と私は考えていますよ。





本日の内容は以上です。



いつもお読みいただき、本当にありがとうございます。


今週も感謝を忘れず、人生を楽しみましょう~





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keroinvestment at 21:50│Comments(0)

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